2024年9月29日(日)、やっと秋の気配が漂い始めた9月最後の日曜日、磯子区総合庁舎周辺を会場として、第48回磯子まつりが開催されました。産業道路沿いの歩道は前に進めないくらいの混雑ぶり。総合庁舎の駐車場には、スーパーボールすくいや金魚すくい、たこ焼き・かき氷などの屋台がひしめき、家族連れで賑わっていました。
いそご多文化共生ラウンジは、昨年度に続いて2度目の参加になります。総合庁舎一階のエスカレーター前に机を並べ、ラウンジの活動やイベント紹介、ボランティアのお誘いや、多文化を体験するゲーム、 民族衣装の試着体験などを行いました。
出店で人気が高いのは、「シャガイ」と呼ばれる羊のくるぶしの骨を使った「モンゴル占い」です。4つのシャガイをサイコロのように投げ、今日の運勢を占います。平らな面は「馬」、盛り上がっている面は「羊」、穴のようにへこんでいる面は「ヤギ」、なだらかなへこみがある面は「ラクダ」と、振った時に出た面を、モンゴルになじみのある4種類の動物になぞらえ、「ヤギ2、羊1,馬1」などと数え運勢を占います。幸運を当てた人は、上機嫌で帰っていきますが、悪運を当てて何度もサイを振る人も。機会があれば、ぜひみなさんもラウンジのイベントで運試しをしてみてください。
もう一つ来場者に体験していただいたのは、ネパール語(デバナガリ文字)で「薬」「水」「毒」と書かれたコップを使う「薬当てゲーム」です。「あなたが病気になったとして、あなたはこの3つのコップのどれを選びますか?」と聞くと、皆さんちょっと緊張しますが、おずおずとコップを一つ選びます。「薬」を当てた人は一安心。「水」では病気はよくなりません。「毒」を当てた人は大変です!「字が読めないと命に関わることもある」ということを疑似体験しました。
磯子区には6,200人を超える外国人がいます。26人に1人が外国人という状況で、学校でいえば1クラスに1人以上の外国ルーツの人がいてもおかしくない現状です。「もし困っている外国人がいたら、助けてあげてね」と伝えると、子どもたちは「うん」と素直にうなずきます。言葉で困っている外国人がいたら自然に助けてあげる、そんな多文化共生のまちになったらいいな、というのがラウンジスタッフ全員の願いです。
占いとクイズをしている隣では、小学生たちが、iPadを使ったインターナショナル・クイズに夢中になっていました。写真を見て国を当てるクイズでは、正解を出す度に、「俺ってすごい!」「フィリピンに行ったことあるよ!」「パンダと言ったら、中国でしょう!」と反応する微笑ましい光景がありました。
ダンスの発表の後に来てくれた子どもたちは、世界のコインを見てどこの国の硬貨かを当てる「どこの国のお金」に興味深々。「EUってどこの国?」という質問もありました。
中国人の奥さんのために日本語教室を探している男性は、ラウンジに中国語を話すスタッフがいると聞いて大喜び。「今度ラウンジに行きます」とラウンジ紹介のチラシを手に、何度も「謝謝(ありがとう)」とお礼を言って帰って行きました。
当日は、中国人とベトナム人のボランティアも参加してくれました。これまでラウンジのイベントに参加してくれたインドの方たちの来場もあり、ラウンジブースは国際色豊かに賑わいました。
合わせて200人以上の方がブースを訪れてくださり、忙しくも和やかな秋の一日となりました。