行ってみよう、ほたるが 飛ぶ(とぶ)久良岐公園へ

磯子区内にホタル(ほたる)が生息していることを、みなさんは知っていますか?ホタルが見られる場所は久良岐公園・大池そばの雑木林の中です。今年も公園に美しいホタルが飛び交う季節がやってきました。

ホタル観賞会『久良岐公園でほたるを見よう!』

昨年6月10日(土)夜、私たちは久良岐公園に集まり、「久良岐自然観察会」の活動をされている清水美由紀さんを案内役にお迎えし、ホタル観賞会『久良岐公園でほたるを見よう!』を行いました。清水さんが描いた紙芝居を使って「ホタルの一生」について教えてもらい、その後約30分、実際に林の中を飛び交うホタルを観賞しました。暗闇の中を何十匹も飛び交うホタルの黄色い光はなんとも幻想的で、チカッと最初の光が見えたとたん、参加者からは「ウォー」という感動の歓声がわき起こりました。

おしえて!ホタルのふ・し・ぎ

清水さんの資料をつかって、久良岐公園に生息するホタル〈ゲンジボタル〉についてご紹介します。

ホタルは5月下旬から6月下旬、日が落ちて暗くなった時間に飛びかいます。午後7時過ぎからぽつぽつと光り始め、8時過ぎに動きがもっともさかんになります。ホタルが光るのはオスがメスに出会うためなのですが、光って飛ぶのは1~2週間だけです。
 昼間は、葉っぱの裏側にとまって休んでいます。ホタルの成虫は水分をとるだけで、何も食べないまま、一生を終えます。

ホタルには豊かな自然が必要です

ホタルの数が増え、自生するためには豊かな自然環境が必要です。

  • 生活排水や農薬が流れ込む水には、ホタルの幼虫は住めません
  • ホタルのエサになるカワニナもきれいな流水にしか住めません
  • コンクリートで固められた所では、幼虫がさなぎになれません
  • 人工の光は、ホタルのオスとメスが出会うのを邪魔します

清水さんは「ホタルが自生するには、地域全体の自然が豊かになる必要があります。ホタルが自生し、何代も生きていけるよう、豊かな自然環境を守っていくことが大切です」と話します。

みなさんもぜひ、久良岐公園のホタルを見に行ってみてください。美しいホタルの光は、心に残りますよ。そして、ホタルが自生する環境を守っていくためにも、ホタルのことを心の片隅にとどめて覚えておいてくださいね。

《注意事項》ホタルを観賞するときは、懐中電灯、カメラのフラッシュ、携帯電話などの人工の光でホタルの活動の邪魔をしないように注意しましょう。また、虫が嫌がる虫よけスプレーはホタルにも影響がある恐れがあります。現地での使用は控え、事前に塗ってから出かけるようにしましょう。

【案内役】清水美由紀さん
約30年前から「久良岐自然観察会」に参加。毎月第2土曜日の午前9時から、植物、昆虫、鳥など季節の変化を近隣の人たちと観察している。中でも、毎年5月の下旬から6月中旬には久良岐公園のホタルの頭数や公園の湿度や温度等の観測をし、データを蓄積している。また、水彩画の講師として磯子センター、磯子公会堂、杉田劇場、中途障がい者地域活動センター『ウェーブ磯子』で季節の野菜や花をモチーフにした「はがき絵」や水彩画を教えている。

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